イギリスの英国放送協会(BBC)が、世界各国の62人の映画評論家を対象にアンケートを実施し、「史上最高のアメリカ映画100本」を発表しました。1位に選ばれたのは、名作『市民ケーン』でした。
ここでの「アメリカ映画」とは、アメリカ合衆国が製作国として名を連ねている作品を指しています。そのため監督やキャストがアメリカ人であるか否かは関係なく、実際に100本中32本はアメリカ人以外の監督によるものだといいます。それぞれの評論家にベスト10を挙げてもらい、1位に10ポイント、10位に1ポイントを加算するかたちで集計しました。
第1位に選ばれたのは、鬼才オーソン・ウェルズが弱冠25歳で発表した『市民ケーン』(1941)。アメリカ映画協会(AFI)や、英BFI発行の『サイト&サウンド』誌が10年に1度、世界中の映画評論家を対象に実施する「史上最高の映画」アンケートでも長年第1位に君臨してきた金字塔的作品です。
100位までに最多5作品をランクインさせた監督は4人。アルフレッド・ヒッチコック監督(『めまい(1958)』『サイコ(1960)』『北北西に進路を取れ』『マーニー』『汚名』)、ビリー・ワイルダー監督(『アパートの鍵貸します』『お熱いのがお好き』『深夜の告白』『サンセット大通り』『地獄の英雄』)、スタンリー・キューブリック監督(『2001年宇宙の旅』『バリー・リンドン』『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』『アイズ ワイド シャット』『シャイニング』)、スティーブン・スピルバーグ監督(『ジョーズ』『未知との遭遇』『シンドラーのリスト』『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』『E.T.』)だった。
上位30位
1.『市民ケーン』(1941)
2.『ゴッドファーザー』(1972)
3.『めまい(1958)』
4.『2001年宇宙の旅』(1968)
5.『捜索者』(1956)
6.『サンライズ』(1927)
7.『雨に唄えば』(1952)
8.『サイコ(1960)』
9.『カサブランカ』(1942)
10.『ゴッドファーザーPARTII』(1974)
11.『偉大なるアンバーソン家の人々』(1942)
12.『チャイナタウン』(1974)
13.『北北西に進路を取れ』(1959)
14.『ナッシュビル』(1975)
15.『我等の生涯の最良の年』(1946)
16.『ギャンブラー』(1971)
17.『黄金狂時代』(1925)
18.『街の灯(1931)』
19.『タクシードライバー』(1976)
20.『グッドフェローズ』(1990)
21.『マルホランド・ドライブ』(2001)
22.『グリード』(1925)
23.『アニー・ホール』(1977)
24.『アパートの鍵貸します』(1960)
25.『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989)
26.『Killer of Sheep』(1977/日本未公開)
27.『バリー・リンドン』(1975)
28.『パルプ・フィクション』(1994)
29.『レイジング・ブル』(1980)
30.『お熱いのがお好き』(1959)