以前、水中で22分間も息を止め続けた男がギネス世界記録に登録されたことをお伝えしましたが、普通、人間が息を止めていられる限界は3分ほどです。
ところが、ボストン小児病院の研究チームは最大で30分間息をしなくても大丈夫になれる画期的な酸素注射の開発に成功しました。
研究チームによると、この酸素注射は脂質と酸素の粒子の混合物から構成されており、脂質内に酸素を閉じ込めることで大量の酸素を蓄えているといいます。この注射を静脈に注射することで、処置を受けた人間は15分~30分もの間、一切の呼吸をせずに血液中の酸素レベルを正常値で維持することができるといいます。
この注射に使われる脂質は、ビタミン、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、リン脂質などが含まれており、粒子の大きさは2~4マイクロメートル。血中で酸素を運ぶ赤血球の3倍~4倍の酸素を蓄えることができます。
研究チームは、呼吸器障害、心臓発作などを引き起こし、自発呼吸ができなくなった患者にこの酸素注射を打つことで、脳への酸素供給を止めることを防ぎ、重大な脳障害や患者の死亡を防ぐことができるとしています。
この酸素注射は、すでに動物実験で効果が確かめられています。
1900年代初頭以降、これまでにも同じような酸素注射実験が行われてきましたが、これまでは酸素を血管に注射することによって酸素が血管を塞いでしまう「ガス塞栓症」を引き起こしていました。しかし酸素を変形できる状態にしたことで、血管に詰ることがなくなりました。
この酸素注射があれば、自発呼吸ができない患者も注射するだけで15分~30分の時間を稼ぐことができ、その間に適切な処置をすることで多くの人命を救ううことができます。
注射をするだけで30分間息を止めていても苦しくないなんて不思議ですね。そのうちスクーバ・タンクを背負わずに、酸素注射を打ってダイビングをするなんてことも起こりそうです。






一本打ってくれー