日本酒でも、アメリカで醸造されればアメリカンテイストになるようです。
州旗の柄から「1つ星の州」とも呼ばれるアメリカ・テキサス州。同州オースティンにある酒造会社テキサス・サケ・カンパニーは、地元で収穫されたコメを使った日本酒「ライジング・スター」を醸造・販売しています。
テキサス州で日本酒の商業生産を唯一手掛けている同社は、社長兼杜氏のヨド・アニスさん(30歳)さんが2011年に創設。日本の伝統的な酒造方法を用いながら、テキサス州の特徴を生かすため味わいを調整し、その土地に合った日本酒造りを行っています。
同社のにごり酒「ライジング・スター」は、わずかな甘さが舌に残る、バーベキューによく合う酒です。
アニスさんはこのほかに白ワインに似た辛口酒「タンブルウィード」、一般的な日本酒よりもやや酸味の効いたフルボディーの「ウーピング・クレイン」も販売しています。
アメリカの日本酒市場はまだ小さく、酒類業界の統計によると、出荷本数はワインの100分の1程度。同社の年間生産量も約1000ケースですが、販売は前年比で倍のペースで伸びているといいます。
アニスさんは「大胆でパワーのある酒にしたい。これはテキサス州の酒であり、そうなるにふさわしい方法で造られている」と語っています。
日本酒は甘みがありクセがないため、作り方次第ではさまざまなテイストのお酒に仕上げることができそうですね。また原料が米のため安定して低価格で材料も確保でき、まだまだいろんな挑戦ができるお酒といえるかもしれません。